ELO の最高峰 OUT OF THE BLUE
B級BANDといえばELOを外せない。というより代表格といっていいだろう。その数あるアルバムの最高峰がOutOfTheBlue、1977年頃のアルバムだ。アナログ発売当時は2枚組だった。CDでは1枚モノで発売された。これは正解だ。サージェントペパーズ風のコンセプトアルバムになっているからだ。ジャケットは巨大な宇宙船のイラスト。ROCKアルバムと宇宙船は相性が良いのかBOSTON等、他のアーチストのものでも宇宙船をあしらったものが結構ある。このアルバム何が凄いかと言えば、その重厚長大さにある。MOOG,Odyssey,ARP2600〜等々数々のアナログシンセと本物のSTRINGS,VIOLIN、CELLO等、音の隙間が見当たらないほど重厚に音が重ねられそれに多重コーラス、正に現代のPOPオペラと言うべき様相。しかしスペクターサウンドのようにバックがエコーでぼけることもなく音的にも聞き心地のいいアルバムになっている。当時ミュンヘンサウンドっていうのも流行っていたが録音はミュンヘン。音楽的にはジェフリンのバックグラウンドが次々と出てくる。ディランに始まりレノンマッカートニー、バリーギブ、Bウイルソン〜ROCK、POPの巨匠たちの香りが随所に織り込まれて70年代POPMUSICの集大成を聞く感じだ。ただこの辺りの重厚長大さは(クラシックに始まる)白人音楽独特のもので単旋律民族の日本人には受け入れがたい所も事実としてあるだろう。今の世代はどうなんだろう。クリエーターよりエンターテーナーの時代だから難しいかも。ジェフリン(ELO)の最新アルバム(数年前のもの)を聞くと、渋く落ち着いたいぶし銀の世界がある。しかしあの頃の輝きや勢いは消えうせた。今の音楽界にこのようなモノ(傑作)が2度と出ることはないだろう。

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