東洋人の壁

2006年9月22日 日常
深夜のTVから〜美人ソプラノ歌手、森麻季のインタビューで挫折を味わったことは?の質問に、若い頃、イタリアでの活動中、東洋人というだけで、オーディションは全て落とされる、また落ちた人の大多数は東洋人だったという答えが返ってきた。同じような事が、昔、小沢征爾とヨーヨーマの対談でもあったような気がする。東洋人が世界を舞台に活躍することは、実力以前にそういった偏見に屈しない強靭な精神力が必要らしい。

逆にサッカーや野球で本場イタリア、セリエAやアメリカメジャーリーグに日本人が最近進出を果たしているのは、ひとえに日本人観光客を当てにしたビジネスそのものというのも、真実に近い話だろう。しかしきっかけは何であれ、本物はいつかは認められるのも確かだしスポーツのいいところだ。ただアメリカにおいてさえ、オールスターに出場したのがイチローただひとりだったのは寂しいし依然として東洋(アジア)人に対する差別意識があるのが現実のようだ。

国内の若者向けの音楽マーケットでいくら成果を上げても、それらがアジア以外の海外に進出して大きな売り上げを上げる事はあり得ない。国内で無敵を誇るロックグループの次なる目標は何なのであろうか?日本のロックバンドは海外の厚い壁の前に、クリエイティブな目標までも失っているように見える。惰性で長年ヒットチャートに君臨して何百万枚もアルバム売ったところで、クリエーターとしては寂しさを隠し切れないのでは。

森麻季さんは自分の中で、音楽の質(クオリティ)を上げ、歳を重ねることで見えてくるものを加えていくこと、ようするに自身の目標設定を自分のなかで音楽を進化させる努力をすることに設定することで挫折をのりこえたと、(私なりの解釈かも)答えていた。

コメント