ギターと言ってもアコギなのだが、9月頃マーチンのOOO-16GTを中古購入してから、その音に物足りなさと同時にマーチンの魅惑的な音を感じて、本格的なマーチンのギターが欲しいと思ったのが事の始まり。

その時点ではアコギは2台だった。いろいろ中古市場を物色していくうちに、衝動買いでマーチンではなくYAMAKIのR1000というトップがスプルース、バックサイドがハカランダ単版というギターを入手。オークションで70年代初期のマーチンD-41(ジャーマンスプルース?)を続いて入手。30年使ったKyairiのDY28と合わせ4台になってしまった。その他に昔、知人から譲ってもらったハカランダのガットギターがある。5台のギターはやはりかさばる。近々整理したいと思うが、4台のアコギがそれぞれキャラが全く別物で迷うところだ。

一番値段の高いD-41を処分しようと考えていたが、最近ソロギターを練習していると、どうもその音色の魅力にとりつかれつつある。確かにDY28やR1000ほどの厚みのある低音は出ないし、音もやや軽めだが、中高域のシャラーンと鳴る抜けのよさ、やや柔らかめだがバランスのいい低域と、弾いていて幸せな気分にさせてくれる。ひとつの完結した世界を提示しているような完成度の高さが感じられてきた。変な例えだが、マイクで言えばノイマンのU87、オーディオで言えばカウンターポイントのSA5000のような自然な質感(空気感)が代えがたい。

一方YAMAKIのR1000はかなり傷みの激しいよく弾き込まれたギターで、この中では一番重い。ハカランダが効いているのかザックリした低域と切れの良い高域が気持ちよい。ストロークではD-41より迫力があり、録音した音を聞いてもバランス良く瑞々しく気持ちがよい。音量も一番ある。フィンガーでも切れと解像度がものをいう。ただし、重いのとやや弾きにくいのが難点。ならばマーチンのハカランダものはどうかというと、高級車が買える位の値段だから無理。

OOO-16GTも最初は処分するつもりでいたが、上の2台に比べ当然軽く、凄く弾きやすい。音もダキストの730の弦に変えたら、低域もバランス良く出るようになって、D-41にも通じる高域のマーチン独特の密度感みたいなものが、捨てがたい。

DY28は学生の頃から長年使ってきた思い出のギターだし、これで何曲も自作曲を作ったり、宅録でも使ったギターなので捨てられない。音は良く鳴るし低域も充分でるし高域はニュートラルでマーチンの独特な輝きはないが、造りの良さは上3つに勝るものがある。

と言うことで、しばらくはこの4台のギターと同居となるようだ。

コメント