今やモバイル(携帯)型音楽再生プレーヤーで、外出先でも電車の中でも音楽を楽しむ若い人が増えてきたが、自分の場合はじっくり聞くとなるとやはり自室ということになる。じっくりひとりで聞かないと楽しめないタイプなのだ。映画やスポーツTV観戦もそうだ。

さて昔からリモコンを使ったランダム再生は結構好きだ。こんなもの、「余計な機能」とばっさり切ったオーディオ評論家もいたが、結構使える機能じゃないかなと思う。

アルバム単位で聞く場合、同じお気に入りのアルバムを長く聞いてると曲の並び具合が、頭の中に自然とたたきこまれる。全体が1曲になってくるのだ。それでたまに、この並び具合を変えて見ると、同じ曲が違った魅力を持って聞こえることがある。10曲から12曲とか入ったPOPS系のアルバムを1枚通して聴くのは時間がないとなかなか難しい。だから、パソコン(携帯)にダウンロードしたり好きな曲だけiPODに収録したりしている最近の人たちにはわからないことかもしれない。

アーティストを知る上ではアルバムを順に聞くことはある程度意味のあることだと思う。ロック系のクリエイティブなアーティストは、アルバム全体にトータル性を持たせて曲順が重要な意味を持ってくることが少なくない。曲の境目がない場合もあるし、曲間を微妙に計算してるのもある。これらはよりクラシック音楽の手法に近づいたものかもしれない。ためしにそのトータル性を壊してみてはどうだろうか。別に法律があるわけじゃない。新しい曲の魅力が見えてくるかもしれない。

モーツアルトの聞きなれた協奏曲2曲入りのCDを聞いていて、誤ってリモコンでシャッフルを押してしまった。2楽章になったときにえっと違和感があって気づいたがそのまま聞いていた。これが良くはまる。〜番の〜楽章と〜番の〜楽章をシャッフルしてみる。こっちのほうがしっくりくる?というのは結構多い。ピアノコンチェルトとフルートコンチェルト、クラリネット五重奏曲と協奏曲と言う具合に遊んでみるのも面白そうだ。

チャイコフスキーの6番「悲壮」だが、これは個人的に並び方に違和感があった。しかしあれはあれで正解だと思う。インタラクテブといっても遊びの世界の話で、作曲者のオリジナリティは尊重しなくてはならない。

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