1個人が政治や日本の将来を憂いても、特に何もできるものでもない。所詮は日本の将来なんてユダヤマネーや中国とアメリカの覇権争いの中で決められていくわけだから。まあ強いて言うなら、自分たちは戦後、アメリカ文化に憧れ日本の中でそれを享受して生きてきたわけだから、いきなり中国の文化やしきたりを強いられれば、うまくいくわけはないのである。台湾にしても同じであり侵略されたチベットやウィグルも古い独自の文化を踏みにじまれた恨みが蓄積されて内乱がおきるのだろう。長い歴史の中で育まれた独自文化を金や力づくで同化しようとしても反発を食らうだけだ。

さてユダヤ系アメリカ人のポールサイモンの大傑作アルバム。1曲目のタイトル曲は大ヒットしたし当時日本のニューミュージック界に与えた影響も大きい。作風は極上のAORと言ってよく、勿論今聞いても古さを全く感じない。当時の超一流のバックミュージシャンに支えられた演奏は心地よくアダルトテイストで今のアメリカの進みすぎた黒人音楽についていけない耳にも優しく馴染む。2曲目はアートガーファンクルとのデュエット。S&Gというより後のビリージョエル風かな?ポールサイモンの場合、やはりフュージョン系のミュージシャンを多数使っているのが音をAOR風に聞きやすく、かつ格調高くするのに成功している。4曲目の50waysTo~はスティーブガッドの実に印象的なドラムソロで始まる。もう言うことなしのグルーブ感だ。彼独特の歌詞の深い意味が理解できなくても、音楽だけでも一生もののアルバムだと思う。Pサイモンはその後、アフリカ系のミュージシャンとの共演が多く、特に新しいリズムの発掘に余念がなかったようだ。私的には1stからこの頃までが一番好きだ。

コメント