太い筆で一気に描いた油絵のよう~

ネットで見つけたアマトール評だが、まさにズバリだ。
太い筆とは豪快な中低域のことであろう。
それが全域を支配してるということだ。

エレクタアマトール初代は1988年に登場して旋風を巻き起こした。
その見事なエンクロージャーのつくりと
(なんでもブラジリアンローズウッドを使ってる?
とか~~おいおいハカランダかよ!!)
それに搭載される当代最高級のユニットによって国内価格66万円ペア!
大理石を底板に使った、これも見事な専用スタンドが10万円。
この価格で大ヒットした。

しかし2年後1990年には2代目が発売になる。
これは初代とは大きく異なり、裏板にパッシブラジエーターが搭載
されていた。初代はリアダクトバスレフである。
音調も大きく異なり(2代目は私は聞いた事ない)初代よりよりフラット
な音調となったとある。
しかし評判、売れ行きともに芳しくなく短期間で姿を消す。
でたら激レアだから欲しい!
もしかして私の好みはこっちかもしれないし~

この初代が日本で結構売れたのはいまひとつ理解に苦しむ。
この音が支持されたとは思えない。
非常にバランスの悪い音だからね。私感ですまないが~
例えば日本刀と中国のぶっとい刀を見比べてみよう。
日本の女子と欧米またはラテン系の女子を比べてみたら~
和食と肉食、武満徹とワーグナー、~~~きりがないが~
日本人は繊細で透明でピュアなものを好むのではないか?

音を聞かずに見た目で選んだのか?
オーディオ雑誌の評価は抜群だったからそれを信じたのか?
あえて言うなら異文化の香りを味わいたい!
それに尽きるか?
自分にないもの、遠いもの、正反対のもの、に憧れる気持ち。
よ~くわかる。
しかしスピーカーは音楽を聴く道具に過ぎない。
そういう音楽を聴けばいいのであって、道具は忠実度がある方が
いいのでないか?
と思うのだが~ねえ。

はてはて~今日はここまで。
つづく~




アマトールは裏から見ると、バイワイアー対応で金メッキのプレートが付属している。SPケーブルはオーディオクエスト製を下側低音部に接続。最初はこの状態で聞いてみた。
それが前述した感想。

Aクエストの極太単線(リッツ構造だが1本1本が太いので単線の認識)で低域のしまりと力感を期待したのは間違いでなかったはず。
だってえ~~アマトールの低域は~本当に~甘党る~なんだから!

SPケーブルのオーディオクエストFOREST。古くて無名だがなかなかの切れ味のあるいいケーブルだ。さらに昔同社のインディゴブルーを使っていたが、その2ランク上のスペックだ。JAZZ系、室内楽やボーカルでもくっきり系で眠たい音ではない。ただしハイパーリッツ構造で0.9mm前後の2種類の径、OCCと6Nの2種類の単線がプラス、マイナスそれぞれ6本づつ1本のケーブルに時計回りで12本のリッツ線というわけで、(非常に理にかなったものだが)それぞれが硬い単線だから20mm直径くらいあり硬く重く取り回しは楽ではない。

次に金メッキプレートをはずし、高域側にピュアで切れのいいVINTAGE単線をジャンパー線としてつなぐ。さらにプラス側マイナス側で試しながら種類を変えてみる。

聞いてみると確かに高域の質は良くなったが、高低のバランスは変わらず、その音の太さに圧倒されるままである。

そこでSPケーブルを極太から18ゲージのANSONIAというVINTAGE単線に交換。
外皮含めてクエストの10分の1の太さで情報量や切れ味は後退したが、独特のこくや温度感があり悪くない。高低のバランスも多少改善した。つまり低域がややノーマルに近づいた。

それで2~3日この状態で様子を見る事にした。
~だがしかし~やっぱ~不満は解消されなかったんだね。
~つづく~
アマトールは2階の趣味の部屋??でサブシステムとして使用中、なので
シンプルで音楽に集中できるようアンプは1台で治めたいと思ってる。

でもメインに比べ、すべて少しづつ劣るのではなく、何かしらメインをしのぐ
またはこれでなくては~と思わせる魅力があってほしい~
そういうサブを目指してる。

ではサブシステムの現状の駆動機器(使用可能なもの)について、下記に並べて記しておく

CDトラポ SONY CDP-X5000(高精度クロック)
DAC   Sunvalley SV-192s
     GT管使用の自作TUBEDAC(高精度クロック)
     KENWOOD DPF7002(内部大改造)

PRE AMP 窪田式MOSFET別電源自作(内部配線交換)
     その他自作 TUBE PRE数機種ECC81,82,83使用

POWER AMP その1自作TUBE(15FM7+6AU6+sansuiトランス)
      その2 トライオード TRV-M300SE×2
      その3 ROKSAN S1
      その4 窪田式 自作18Wステレオ
      その他~~

チャンデヴァ   FOSTEX EN3000 SONY TA-D88

SP QAUD11L ソナス コンチェルティーノ その他、古い国産もの数機種、自作もの数機種

以上のようなものを組み合わせて、シンプルで心地よいシステムを組みたいと思ってるがその中枢にアマトールが添えられるとGOOD!!なのだが~

~つづく~

注)自作とは他人が作ったものを譲り受けたものが多い。
さてさて最近はほとんどご無沙汰のアマトールなんだが、
それは部屋の寒さやサブシステムということだけじゃなく~
メインとの好みの差が埋まらないからかもしれないなあ~と
ふと、ふ~と思う。

気軽にできることからやっていくのだが、
オーディオの世界でよく使われる名言に

木を見て森を見ず~

ってことばがある。
そのものずばりで、説明の要はないと思うが
今回はプロセスとして、大して変わらないが?という
想定のもとに手っ取り早くできることから~

まずトラポ~DAC間のデジケーブルを被覆が太めの銅線から
zaolaの銀線、銅線のハイブリットに交換。
これは意外に効いた。
グラマラスな下半身安定型からニュートラルで繊細な表情に少し近づいた。

パワーアンプは真空管使用の自作ものが低域がファットで高域はニュートラル。
窪田式のほうが全域でニュートラルなんだが、18W出力でやや使いづらい。
ROKSANはバランス的に低域よりで、それなら真空管のもののほうが
魅力的な響きがある分そちらを使う。本当はスイス製の高いやつ(ムンド?)
とか使いたいんだが、先立つものがな~いからね。

セッティングも見直す。左右の間隔を広げやや内側に振り、高さをツイータが耳の高さになるようやや下げる。これも良かった。

サンバレーのDACは真空管バッファがあり、そのままVOLUME付のパワーアンプ
につなげる。DACの真空管はRCAのクリアトップがいくつか使った中では好み
の音で相性が良かった。

この段階では結構音も、こなれてきてVOなんかは生々しくリアルに響く。
ただどうしても低域の図太さが気になってしまうのは変わらない。

やはり細かい事をいろいろやっても、大局はかわらね~んじゃないの?
でも今回やったことは必ず効いてくるはず。
次は根本的な所へメスをいれるぞお~!

~つづく~


最近このアマトールを意識し、より安い価格帯で発売されたと思われるケンウッド製のLS1001(=LS300)を購入。超安かったからね。
音を聞いてみてなるほど~?と感心した。
見た目も音も良く似ている。
形はアマトールを小振りにして細部を省いて安く仕上げたような雰囲気だ。
音も低域の重苦しさは共通で、逆にこのサイズからよくこんな低い音がでるなあ~
と感心させられる。
スペアナ(簡易的なもの)とっても形自体は似ている。
これで遊んでみるのも面白そうだ。

さて本題に入ると、手持ちのパワーアンプでゲイン調整ができるものが2台ある。
DACのSV192は2組共通のラインアウトがある。
これで決まり。
つまりバイアンプ。本当は1台で済めば楽なんだけど。

しかし都合が良かったというかラッキーというか~
プリアンプなしで、二つのゲイン付真空管パワーアンプを使えるのがGOOD。

自作ものをLOWにトライオードをhighにつなぐ。
これでアマトールの帯域を二分割してシーソーのようにコントロールできる
わけだ。(但しマルチアンプじゃないから細かなF特は調整できない)
あくまでクロスを境に高低の増減になる。
当然低域を下げる。クロスから最低域までの形を保ったまま高域に対して
下がることになる。

低域用のケーブルはオーディオクエストのハイパーリッツ構造の太いやつ。
高域は40S?クラングフィルムの細めのスズメッキ線。
これで聞いてみると、CD毎に調整する事も楽しいし、オーソドックスな
ポイントを固定してクラシックとJAZZ,ROCK、POPの二通りでも良い。
クラシックの場合はオリジナルでもOKなので低域多目だが、オリジナル
がMAXだろう。その他は各CDの録音に合わせて気に入ったようにやればいい。
勿論一度決めて、そのままでも構わない。

高低のバランスを変えられる事で、各音源に対する対応力が格段に広くなる
ことは大きなメリットだ。(2WAYのウーファだけ又はツイータだけの音を
聞いてみるのもためになる!)

まあ純粋の音楽マニアにとっては逆に煩わしいかもしれない。

いぜんとして~つづく~