しばらく前からヤマハの即レコ24を大きいスタジオに設置しているが徐々に、使用者が増えてきているようだ。

昔からリハスタの音をメモ録してるバンドは多いが、カセット~MD~CDRと移ろってきた。最近はモバイル型の2CHレコーダーの持ち込みも多いようだ。当方でもそういうものを貸し出しする案もあったのだが、結局SDカードやUSBメモリーの互換性の点で、躊躇していたしだいであった。

即レコを設置した理由はクラウドでWEB上において後から自由に聞ける点。いいアイディアだと思う。さらにWAVファイルをダウンロードして緻密に編集することもできる。PRO TOOLSや他の音楽ソフトほど自由度がないが、その分誰でも簡単に高音質で演奏を残せるのはいい点だろう。

まあ~そういうアーカイブ的なところはあるにしても、そんなことは2次的なものじゃないだろうか?
即レコ24の本命はまったく新しいリハーサルの形を提供できるところにある。
よくオーケストラのゲネプロの様子をTVで見たことがあるが、始まって問題が見つかると指揮者が演奏を止める。そして問題のある奏者や全体の流れを細かくオケのメンバーに伝え、その部分だけ何度も演奏しなおす。

実はこんなことを、指揮者の代わりにバンドリーダーがやるわけだ。しかもその部分のプレーバックが即座に流されるから全員で聞ける。音圧も音質もほとんど生演奏と変わらない。こんなシンプルで素晴らしい練習ができるのは、即レコの醍醐味ではないか。全員が納得して次のステップに進めるわけだ。

歌い手さんでもバンドでも練習をその場でプレーバックを聞かないで闇雲に感覚だけで黙々とやっている、またはリーダーの抽象的な言葉の意味もわからないまま時間切れでリハ終了となる。

自分の演奏したパートに耳を傾けることが効率的な練習につながる事は間違いないだろうね。

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