オーディオでケーブルを意識したのは80年代中ごろ。当時はアナログレコードからCDに移行して在庫の半分以上がCDになりかけたころ。アナログレコードもまだ売ってはいたと思う。自分は当時、販売店をやっていてアナログをどの程度いれるか、迷っていた頃だった気がする。~さてオーディオセットの一部を入れ変えるのは金がかかるのでケーブルで何とか音を良くしようという安易な考えが発端だ。と言うより音が変わることに非常に興味があった。付属で付いてくる赤白のビニールケーブルはいかにも頼りないから。

~当時の新しいケーブルと言えば、ラインケーブルやスピーカーケーブルにオーディオテクニカのPCOCCか日立のLC-OFCか~そんなもので、その後、銅線自体の純度競争に流れていく頃だった。PCOCCもLCOFCもどちらも使ってみたが、今迄のケーブルに比べて鮮度感が感じられ好感をもった。テクニカの赤紫色のSPケーブルは今でもあるしエージングのせいでスムーズな音を聞かせてくれる。その後、アクロテックから6N(99.9999)の高純度銅線が発売され、その後数年の間に、8Nまで発展していった。

アクロテックでは普通の撚り線の他に単線も出していた。6N単線である。これは新鮮だった。それまでFケーブルを使ったラインケーブル等作ったが、エネルギー感は良かったが、音が荒い。まあこれをACケーブルに使ったときは、力強さと立体感が音に感じられて大いにケーブルの世界に嵌っていった。それの6Nが出たのだから買わないわけには行かないと、秋葉原まで行って買ってきた思い出がある。無論ラインケーブルにも使えると思った。~~続く

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