西日本の豪雨災害は200人以上の死者を出し、戦後おそらく最悪の雨の災害になってしまった。自分も15年の豪雨災害時、水害の恐ろしさは身をもって感じていたから、今回は本当に大変なことになったと思う。自分の場合は引越しと言うことで家を立ち退いたが、跡片付けには長い時間がかかった。

当時、被害を受けて手持ちの半分くらいのアナログレコードがヘドロに浸かってしまい、引越し後も車庫に積んでいた。CDの方は洗浄後9割くらいは聞けるようになったものの、ジャケットは水につかったものはほとんど捨てた。レコードはジャケットが駄目ならCDを買っても良いと思うのだが、アナログ独特の繊細で柔らかな音が聞きたくなり、ためしに30枚ほど洗浄し乾かしそれでも乾くと、かなり汚く見えるので、だめもとでタオルで体重をかけてきつめにふいてみた。十分乾かした後、暫く放って置いた。肝心のメインプレーヤーも水をあびて捨ててしまったのだ。2階にあった予備のプレーヤーを使うのだが、こちらも20年くらい動かしてないのでどうなるか?

セッティングの関係で、現状のアンプとプレーヤーを繋ぐのにはシールドケーブルを延長しなくてはならない。普段シールドがないケーブルを使ってるので、新たに作る必要があった。80cmくらいのシールドが2本、いろいろと物色してVINTAGE BELDENの8410を使ってみた。プラグにつけるのに、被覆を剥くと白いシルクがシールドの周りにまかれて、シールドを剥いてみるとゴム系の被覆の周りにはさらにシルクが巻かれ、被覆をカッターで切り取ると、今度はスズメッキされた7本の芯腺にシルクが巻きついていた。これらを成形するのに多くの時間がかかった。現代のBELDEN8410はシルク部分がレーヨンになっているが構造は同じだ。8410は8412の後にでたもののようで歴史は長く、一番の用途はギターケーブルらしい。このビンテージ8410がどの辺りのものかは判らないが、50年代くらいか?完成したケーブルをアナログプレーヤーの出力にRCAメスメスプラグでつないで音出し。ハムノイズが大きい?おっと忘れていた。アース線も延長して就けなければ。手間がかかる。同じくBELDENのSPケーブル(18AWG)をねじって繋いで、フォノつきアンプに接続してみた。

針音がかなり酷いものもあったが、ちゃんと聞ける。CDにはない、心地よさがある。意外に心配したソリはなかった。これから残りのレコードも救済されるのか??ガレージには残り約600枚くらいあるので作業は大変だが。2~3年で完了するかな?


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