日本の70Sアーティスト
2006年1月6日 音楽年末にNHKで小田和正のライブをやっていた。ボーカリストとしてのシンプルなライブだった。オフコース時代の曲、サウンド志向からは想像できない唄を聞かせるもの。観客はほとんどが年配の女性で、涙を浮かべてる人も結構いた。切ない曲が多いのでそれは納得だ。多分オフコース時代からのファンで青春のひと時をオフコースと共に過ごした人たちなのだろう。70年代初期からだと30年以上が経過していることになる。これだけ長い時間ミュージックシーンの第一線で活躍しているのは凄いことだと思う。なぜこれだけ息の長い活躍ができるのだろうか?最近の若手で2030年代に活躍しているのは誰だろう?しかしそれ以上に価値があるのは彼らが日本の音楽のレベルを上げたことだろう。先駆者といってもいいかもしれない。70年代以前とそれ以降では日本のPOPMUSICが大きく変った。その境目に出てきた人たちだから。第一人者といえばユーミンかもしれない。荒井ユミの出現で日本の音楽シーンは大きく変った。世間ではニューミュージックという言葉で自ら作り唄うアーティストを歓迎しその後に多くのアーティスト達が生まれていった。その時代を変えた人たちが今も現役でがんばっていることは、大きな意味があると思う。唱歌や演歌以外で歌い継がれていく曲が誕生するということは日本の音楽シーンにとっては幸せなこと。しかしいずれ彼らもいなくなるだろう。彼らに続く時代を変える作品を残せるアーティストはいつ出てくるのだろうか?
今ニューイヤーコンサートを見ながら書いている。それにしても楽友協会のホールってなんて素敵なところだと思わずにはいられない。画面で見る色彩も素晴らしい。木の感触と団員が奏でる楽器の輝き、東洋人から見る西洋人への憧れ、長い伝統と格式、艶のあるゴージャスな響き、音楽の愉悦感やはり西洋人は優雅で贅沢だ。こういうのが茶の間で臨場感豊かに味わえるのなら40インチクラスのハイビジョンTVもいいかもしれないし、5.1サラウンドも悪くない。まあNHKの紅白なんて最近は安っぽさの極みでところ変れば〜でほんと情けない。NHKといえば、プロジェクトXが終了した。なかなか骨のある番組だった。中島みゆきの唄もばっちりはまって力作だった。まあ最近はマンネリ気味だったので終わるのは仕方ないだろうが、これに変るものはなかなか出てこないだろう。NHKはヒット作がなくなりつつあり視聴料の問題もあり今後ますます窮地に追い込まれていくだろう。プロジェクトXで見る事ができる物作りの精神とか拘りは日本人の誇りであり高度成長期にピークを迎えた後は衰退していくのだろうか?技術立国日本の未来はあるのだろうか?80年代以降に生まれた人たちが日本の誇りを継いでいけるのか残念ながら不安しか見えてこない。そこは自分たちが幸せになる条件であると思うのだが、若い人たちが携帯のメールばかりチェックしてる光景をみてると先は暗いと思わざるえないかな。
全日本女子フィギアスケートフリーは非常に中身がこく見ごたえのある試合だった。トリノを争った5人は誰が出ても入賞出来そうな高いレベルの争いで、そこにもし出れば世界女王スルツカヤを破るであろうと予想される浅田真央が加わるのだから凄い。トリノをめぐる3枠の争いは熾烈を極める。結果的には個人的に出て欲しかった村主選手が持ち点下位から優勝してトリノを決めたのでよかった。荒川も貫禄の演技だったしやはりキャリアがものをいった感じだ。持ち点トップ人気NO1の安藤が不調だったのは残念だったが今日の試合結果は実に順当で日本にとっていい選択が可能だったように感じる。果たして金がとれるかは微妙だが、一人か二人入賞は可能のように思える。シドニーの女子マラソンの選考のような後味の悪さがなかったのがよい。昔、伊藤みどりが銀メダルをとったころ背が低くずんぐりしたあの体格でなければトリプルアクセルは飛べないとか他国から皮肉っぽく言われたが現在の日本選手はスタイル(見た目)も全く問題ないだろう。だからここで日本選手がいくら活躍したからといってルールを変えてもフィギアに関してはジャンプのように落ち目になることは当分ないはずだ。
もうすぐクリスマス〜クリスマスには〜
2005年12月22日 音楽24,25日のどちらかはスタジオは物凄く暇だ。クリスマスだからみんなで騒ぐか、カップルで静かに過ごすかあるいは一人で寂しくすごすか、なのだろう。一応スタジオでは当日はクリスマスソングもかける。ワムのラストクリスマスや達郎のクリスマスイブも好きだが、かけるのはいつも決まっている。フィルスペクターのクリスマスアルバムとビーチボーイズのクリスマスアルバムのカップリングCD.そんなの売ってるわけもないが、アナログから自分で一枚のCDにしたものである。いろんなミュージシャンがそれぞれクリスマスアルバムを出している。しかし自分にとってはスペクターのものを越えるものはない。第2位がビーチボーイズだ。この2枚があれば一生クリスマスは困らない。溌剌とした女性VOのスペクターサウンドに対してしっとりとした男性VOのビーチボーイズは相性もいい。いずれも1960年代初期の録音だが音は悪くない。前者はクリスマスのスタンダードナンバー後者はスタンダードナンバーとブライアンのオリジナルが混ざっている。スペクターのものは彼のウオールオブサウンドの金字塔といっていいものだ。というよりPOPMUSICの金字塔といっていいだろう。ビーチボーイズは初期のものだがそれだけシンプルで親しみやすい。60年代の初期といえばアメリカの一番幸せな時代だったのだろうか?その後ベトナム戦争の影が音楽にも影響を与えることになる。軍事先進国アメリカなんかよりはこの時代の豊かで平和なアメリカがイメージとしては好きだ。まあ現実逃避かも知れないが音楽の世界ではそれでいいと思う。
さむ〜い!日々、 AMPEG壊れる等
2005年12月15日ここ一週間くらい関東でも厳しい寒さが続いてる。部屋にホットカーペットを入れてみたが上に寝転がってばかりはいられないのでやはり寒い。仕方なく使えないエアコンをとっぱらって新しいのに変えた。ナショナルのお掃除ロボットが付いてるものも面白そうだったが関係ないときにお掃除を始めるらしく音も煩いらしい。それは困るから結局各店舗一押しの三菱のものにした。使ってみると前のとは隔世の感がある。なかなか居心地がよく能力も高い。外へ出にくくなる気分だ。価格COMの最安値よりもやや高かったが、前の配線やダクトがそのまま使えたので思っていたより安く済んだ。と思ったらスタジオのBASSAMPアンペグの修理代が4万近くとしらされこれで補うしかない。なんとPOWERAMP交換だって。修理に出したのに交換ってのは不本意だが交換でこの値段は仕方ないか、とあきらめる。しかしAMPEGってほんとによく壊れる。しかもSVT3PROはキャビも壊す。まあ使い方に問題があるのだろうが。これが人気があるのが不思議だ。ハートキーの方が音的にはグレードが上の気がするが。環境が変わるとき何か問題が起きることが多い。今回部屋が変わってNET環境が変わった。いつものように全然繋がらなくなった。YAHOOのサポートと数回電話でやりとりしたが、解決できず出張調査になった。電話してる時だけ繋がるという怪奇現象だ。電話機のLCR,電気水道のノーリンギングサービス、パーフェクトTV全てチェックしたが該当しなかった。スタジオでNETで検索してみると保安機のONOFFで繋がったといいうのがあった。さて家の外をチェックしてみるとそれらしきものが二つあった。一つはGASの自動検針だろうか?しかしガスは現在止めている。でも念のため下のノブを引いてみた。その状態で部屋に戻ったら〜何と繋がっていた。やっと解決。出張調査をキャンセルし無事終了。しかし便利さも度をこすといろいろ弊害がでてくるものだ。と実感した。
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In Dreams By Roy Orbison
2005年12月6日デビットリンチの名作Movie BLUE VELVETの中で少年がヤクザの暴力の恐怖にさらされた時たしかこの曲がながれた。その瞬間、画面は甘美な世界にTRIPした。音楽の威力をまざまざと見せ付けられたようなあっけにとられた瞬間だった。ロイオービソンは日本では、大ヒットしたプリティウーマンやOnly The Lonelyが有名だがこの曲はやはり凄い。ジョンレノンも憧れたと言われるあの美声をふんだんに聞かせて夢の世界に誘う。不遇の時代も長かった苦労人が80年代に復活したその時に亡くなってしまった。Beatlesの初期の大ヒットPlease Please Meはジョンレノンがロイオービソンを意識して作った曲。唄い方もかなり影響されている。ジョンの作品には他にも彼にインスパイアされた曲が多数ある。他にも彼のボーカルスタイルや作品に影響を受けたミュージシャンは多数いるようだ。BEST盤が一枚あればいいのかも知れないが、彼の作品の背景にあるものを知りたい時は伝記を読んだりするのも良いかもしれない。当然だが悲しいメロディを多く書いてる人が悲しい人生を送ってるとは限らない。その人の人生が作品にどんな影響を与えてるかはとても興味深いことだと思う。
ソニーDAT製造中止
2005年11月30日 趣味こんなニュースがのっていた。DATはデジタルオーディオテープの略で出てきたのは80年代後半くらいだろうか?一般のひとがデジタルで録音できる機械として普及を期待された。しかしどちらかといえばオーディオマニア向けでアナログのデジタルへの保存とか、野外録音マニアとか、需要が限られていた。むしろ音楽業界でDATをマスターデッキとして使う用途が増えていったと思う。個人宅録向けにもそれは最適だった。なにしろ当時最高の音質で規格はCDをこえていたし 実際CDよりも音は素直でよかった印象がある。私的にも3台もっていたし結構つかっていた。あくまでテープなので頭出しがCDのようにはいかず少々不便だったがアナログカセットに比べれば選曲の速度は段違いに速く正確だった。わたしはパイオニアの96Kサンプリングのものも持っていたが確かに音は素晴らしかった。要するにここ10年くらいは音質の進歩はそれほどなかったように感じる。DATの製造中止に拍車をかけたのはCDレコーダーの出現だろう。メディアが100円を切るのだから安い。一般向けに大ヒットするには性能と互換性が共にそろってなければならない。互換性の部分でDATは負けた。今はハードデスクタイプの録音機が普及しつつある。回転音のレベルを下げる事が課題だろうか。最近ハードディスクタイプのビデオレコーダーを買ったが結構うるさい。いまは音質性能よりも携帯性や便利さが求められる時代のようだ。
最近はめっきり寒くなってきて朝晩は暖房がないとキツイ。暖房器具はどれがいいんだろう?ここ10年以上はコタツは使った事はない。椅子の生活だと使いづらい。石油ストーブは一番暖かくなるが灯油の補充が面倒でこれも使わない。エアコンは足元が寒いしどうも居心地が良くない。電気ストーブはあったまらない。ハロゲンヒータは眩しくてたいしてあったくない。オイルヒータは24時間通電タイプだがまわりしかあったかくならない。そういうわけでどうも決定打がないのが現状だ。今年はホットカーペットを購入してみた。はたしてどうなるか?スタジオは機材と天井の照明のせいで充分暖かい。それに吸音材は断熱効果も充分あるので翌日の朝も寒くない。そうなるとスタジオにこもるのが一番か。音楽を聞く時も現在A級パワーアンプを2台使ってるので発熱が多く音楽の再生環境のある部屋は充分暖かい。真空管アンプが使いたくなるのもこの季節だ。とにかく冬は音楽ファンにとっては悪い季節ではない。冬用のアンプを用意すればいいだけ。聞く音楽も冬はあったかい音楽が聞きたくなる。もっとも同じCDでも再生装置を変えればクールな音がウオームな音に変わるんだから面白い。もっともそれがもとの音楽に合うかどうかが問題なんだけどね。
最近は何かと昔のものに興味がいく。何でも鑑定団みたいな骨董品はTVを見るだけだがVINTAGEWIREは数年前からいろいろ集めている。ラインコードやACコードの自作用だ。スピーカーも今は海外製品が主流みたいだが70年代後半から90年代前半くらいの国産品に傑作がある様な気がする。日本のオーディオ全盛期だ。自分の音楽の趣味もこの頃に一致する。国内の電気メーカーは採算がとれないとわかると何でも切り捨てる。今や国内オーディオは2〜3のメーカーが生き残り高級品を出しているに過ぎない。全盛時のダイヤトーンやパイオニア、ヤマハ、サンスイなんかのスピーカーを現在の環境でならしたら?さぞかし凄い音が出そうだ。構造が一番シンプルなスピーカーは家電というよりも楽器に近いかもしれない。キャビに使われている木材や振動版ユニット、これらはギターやピアノに例えられないか?当時国内スピーカーは最先端のユニット開発、きめの細かい設計で性能的には海外製を圧倒していた。しかし音楽をかけたときにいまひとつ説得力に欠ける、個性がないなどと評されマニアはJBLやタンノイなどの海外製品を購入していた。当時の再生環境はアナログが主流でアンプの性能もイマイチだった。SACDや最新のアンプで当時のSPを是非ならしてみたいものだ。現在のスピーカーは16cm〜20cmウーファが主流だが、当時は12〜15インチ、30cm以上がマニア向けだった。きれいな音はするが迫力や実在感に欠ける今のSPからはあまり感動が得られない。チャンスがあれば昔の高級SPをリファインしてならしてみたいものだ。
車で移動中は昔のカセットをかけている。飽きるまで同じものを聞いてる。面倒だと2ヶ月くらい変えない場合も多い。久しぶりに新しいカセットに変えた。箱に無造作に入れたものの中からクジを引くみたいに取り出してスロットに入れる。カセットは好きな曲のオムニバスが多いのでどれでも問題ない。暫くしてナイチンゲールの翼がかかった。エバリーBrは60年代に大ヒットしたアメリカの兄弟ディオ。それが不遇の70年代を過ぎて80年代に蘇る大ヒットをとばした。実にはつらつとしたPOPSONGで気持ちが前向きになるような歌とサウンド。ポールマッカートニーが彼らに贈った曲だ。BEATLESのデビュー当時は4エバリーと呼ばれ4人のエバリブラザースと呼ばれた。それは張りがあってよく抜ける声でハモるエバリブラザースに例えられたという。兄弟で声質が似てるため独特の心地よい響きが感じられる。昔、浜田省吾が好きだった。デビューから2枚目あたりまでかな。彼の高い声はフィルエバリーに似てると思った。一時期ギター2本でおそらく彼らを意識したであろうライブ活動をやっていた時期があった。現在日本でも男性二人のPOPディオがいくつかある。彼らを聞いても何故かエバリBrを思い出してしまう。そういえばFMラジオの企画で昔、山下達郎と大瀧映一でエバリーの曲をスタジオライブという形でやっていたことがあったっけ。同じような事をイギリスではニックローとデイブエドモンズもやっていた。こちらの方がかっこよかったけどね。そんなわけで木枯らし吹くこの季節、懐かしいエバリーのレコードでも聞いてみようか。
シールドコードの必要性
2005年11月12日 お仕事スタジオではコード(ケーブル)の事をシールドという人が多い。しかしコードはシールドがないものも多い。まあスタジオではマイクを使うしギターやベースも使うからシールドコードの必要性は高いだろう。しかし考えてみればそれ以外はシールドはほとんど必要ない。楽器やマイクに繋がないのならシールドはいらない。キーボードやヘッドとスピーカー、MTRとアンプ、CD,MDみんなシールドは不要になる。ただホットとコールドの2本線があれば事足りるしその方が音もクリアになる。値段も安いし自作もできる。スタジオのコントロールルームではいろんな機材が混在してノイズを拾いやすいからシールドがあるほうが良いだろうか?実際ノイズはシールドをしても解決しない場合も多い。パソコンや機器の電源を遠ざけたり、向きを変えたりコンセントの刺し方を逆にしたりして解決できる場合の方が多い。不思議なのは市販されているケーブルのほとんど(SP用以外)はシールド付きだということ。SPコードにプラグを付けてラインコードとして使えば太い音が期待できる。MTRからマスターデッキにマスタリングする際にシールドなしの太いコードを使ってみると面白いかも知れない。シールドの害は高い音がシールドに漏れて正気のない音になりがちだという話もある。個人的にはCDやMDカセットを聞く時にシールドを使う事はない。楽器や生音を録音するとき以外の録音時もシールドは使わない。もし音に拘るなら実際いろいろ試してノイズがのらないなら極力シールドを使わないのがベターと思う。
今時のMTRは必需品?
2005年11月10日録音といえば、CDコピーならパソコンを使えば簡単に出来るがアナログ音源やマイクからの録音等になるとパソコンのMINIPLUG入力端子は頼りない。間に音楽用のI・OやADコンバータ等が必要になってくる。一方より判りやすいのが、単体型CDRデッキだ。これはオーディオの録音と全く変わらないし信頼性も高い。今はいろんなメディアが林立しているので何が主流かわからないが。CDRレコーダーは音楽制作の時にはマスターレコーダーとして便利だ。ファイルをパソコン内で処理してそのままCDに焼く方法もあるが、前述の理由で音楽ソフトや専用カードが必要になるので垣根が高い。ミキサーとCDレコーダがあればとりあえずはバンドのデジタル録音が出来る。今はこれらが一体となったCDR(DVDR)付マルチトラッカーが安く出回っている。HDが安くなり40ギガ〜100ギガ等の記憶容量も可能。同時録音トラックも8trが可能なものが、安価で出ている。これでDRUMの一発録りが可能となる。このようなことは一昔前には考えられなかった。いい時代になったものだ。マルチトラッカーはバンド以外でも活用できることは当然だ。音楽制作以外にナレーションや演劇、会議等etc。音もアナログに比べ安定して誤差が少ない。パソコンでやるような面倒な接続もいらないし動作も安定している。メディアも低価格のデータ用CDRが使える。いいことずくめだ。個人的にも是非一台欲しい。PROTOOLSのように電源を入れる順番を気にしたり、メモリの割り当てを気にしたりせずに簡単に始められることは何よりやる気が殺がれたりしないのがいい。
現在音楽を聞く時一番使われる再生機はCDだろう。ネット関連やMD,IPODなどは原音を圧縮してあるしモバイル用途での使用が多い。CDが出てきたのは83年頃かな?あっという間にアナログからとってかわってCD一色になった。ダイレクトに選曲できる、音が変わらない等メリットが効いた。カラヤンの意見を参考に第9が収まる76分が最長収録時間となった。これは2枚組のLPレコードが1枚に収まるので便利だ。しかし音質に関してはどうだったか?賛否両論で分かれたような気がした。最初にCDプレーヤーが出てきた時はその回転音がかなり大きく音楽を聞く道具としては未完成だったような気がする。スピーカーの近くにおいてリモコンで操作するしかなかった。値段も25万円前後でCDソフトが3800円〜4200円くらい、オーディオマニアや新し物好きが買っていくくらいかなと思われた。暫くしてオランダフィリップスが10万円以下の戦略商品を出してきて、国内製品もどっと安くなり普及が加速した。私がCDを買ったのは値段もこなれてきた2年後くらいだった。その時のBESTBUYを買ったわけだが、どうも音が気に入らなかった。CDはアナログに比べ何て音が悪いんだろうと思ったものだ。これは未だに少しだけ尾を引いている。ところで初めて買ったCDは何だったかな?はっきり憶えていないがブレンデルのベートーヴェンピアノコンチェルト全集かクリスティンマクビー(フリートウッドマック)のソロかその辺だったような気がする。音質はともかくクラシックはCD,ROCKやPOPSはアナログがいいと思ってた。アナログのクラシックはダイナミックレンジが広く2〜3度聞いたら弱音部で針が拾うノイズで聞けなくなる。まだカセットの方がいい。ROCKやPOPSはCDでは音質的に合わないように思われた。CDは重厚な低域の上にピラミッドサウンドになりがちだから、抜けや軽妙さが失われる。きめ細かさもアナログが上と思った。といいながら、あれから1500枚くらいはCDを買っただろうか。音もソフトハード共、年々進歩して個人的には3年位前にCECのベルトドライブ式CDプレーヤを購入してやっとCDで音質も満足できるようになった。フィルターを被ったようなもやもやがなくなったのである。同時にアナログカートリッジもプレーヤーとBESTマッチングなものを発見。こちらも昔のLPを充分楽しめている。
USPOPの傑作!ERIC CARMEN 1st (1975)
2005年10月28日 音楽
ERIC CARMENはラズベリーズの中心人物で作詞作曲、ボーカル、ギター、ピアノを担当。小さい頃から正式に音楽教育をうけピアノ、ヴァイオリンを習得、思春期以降エルビスやビートルズの音楽に衝撃を受けギターに持ち替え幾つかのバンドを組む。70年代に入りラズベリーズのGo all the wayが全米BEST5に入りメジャーで成功を勝ち取る。74年までラズベリーズで活躍。解散後75年ソロアルバム発表となる。歌唱力がいまいちのジミーウエッブとは違いボーカル、ソングライティング、アレンジ、演奏全て一流のアーティストだ。因みに男性ヴォーカル部門でグラミーを獲得したこともある。Go all the wayはビートルズとビーチボーイズとWHOを足したような曲調でボーカルスタイルはエルビス。複雑な一曲の中においしい要素が沢山含まれているよく出来たPOPSONGだった。ラズベリーズは彼の作品力が全てで、演奏や録音も荒く骨太でPOPな面はあったが、一線級のBANDとは言えなかった。彼が本来の才能を発揮したのはソロになってからであろう。満を持して発売されたこのアルバムは全ての曲がアメリカンポップスのスタンダードになり得る魅力をもっていた。ラズベリーズ時代とは比べようもないくらいの格調高さと品格を放っている。但し個人的には次のセカンドアルバムが彼の最高傑作だと思っているが、一般的と考えればこちらが彼の音楽の頂点と考えていいだろう。バリーマン、レイバー、ストラーのOn Broadwayのみカバーで全てオリジナル。有名なAll by Myselfはこのアルバムのみで7分15秒の完全版を聞ける。シングルVERは間奏が大幅にカットされている。この間奏はラフマニノフの2番ピアノコンチェルト風のオリジナルで当時話題になった。その前の曲Never Gonna Fall In Love Againは同じくラフマニノフの交響曲2番3楽章から巧にモチーフが引用されている。この曲に関してバカラックみたいに後世に残る作品を作りたいと考えているといったインタビュー記事を見たことがあった。こういった才能の持ち主が今は埋もれてしまっているのは大変寂しいことだが、それは彼自身ショービジネスの世界に疲れてしまったからなのかも知れない。いろんなミュージシャンが彼の曲をカバーすることによって昔のアルバムが再評価されるは救いである。
天才ソングライターJIMMY WEBB
2005年10月20日 音楽ジミーウエッブは正確にはシンガー&ソングライターだ。自らのアルバムも結構出てるしそれらが90年代以降に再評価されているという。私も何枚か持ってるし、気に入ってるものもある。しかし商業的にはほとんど売れずシンガーの部分は寂しい評価になっている。なんと言っても歌がうまくないのが原因だろう。しかし味わい深いものがあるのは確かだ。彼の場合天才作曲家といわれる場合もあるがそれは違うかな?と思う。何故なら彼の作る曲は歌詞と一体となってある情景を感じさせるものだから。彼自身も歌詞の重要性を指摘している。やはりソングライターと言うべきだろう。バカラックより一世代若く67年に弱冠21歳でフィフスディメンションに書いたUPUP&WAYでグラミーを独占する快挙。ビートルズのHeyJudeより先にマッカーサーパークで7分21秒のシングルを製作し全米2位に。恋はフェニックスで2年連続グラミーを受賞と華々しいデビューをかざっている。その後ブロードウェイミュージカルの制作、映画音楽、有名歌手の作家プロデューサーとして活躍。以上CDを買えばついてくる解説書にはだいたい同じような事が書いてある。まさにボーカル以外では万能選手だったわけだ。しかし一般聴衆には彼の知名度はバカラックに比べイマイチぱっとしない。バカラックだって歌は歌っていない。では何故、華々しいデビューのわりにその後ぱっとしなかったのだろうか。いい作品も書いてるのに。彼は悲観論者で彼の私小説的な歌詞がアメリカ人に受けなかったとか。美しいが暗めのサウンドがそれに輪をかけたのかもしれない。あるいはアメリカの影の部分を歌っているからかもしれない。誰も悲しいことは思い出したくないだろう。ただ彼の場合歌手やミュージシャンからは絶大なる人気で、正当に評価されているようだ。ジミーウエッブを全く知らない人は一度グレンキャンベルの歌った恋はフェニックスを歌詞を見ながら聞いてみると良いかもしれない。映画のような情景が浮かび上がってくるだろう。
パリーグプレーオフは第5戦3−2でロッテが制しホークスは2年連続シーズン1位を確保しながら2回とも優勝できなかった。特に今年は89勝もしたのにだ。日本シリーズはロッテと阪神が戦うことになった。プレーオフ制度はホークスにとっては厄介な制度だと思う。短期決戦は戦力より監督の戦術がものをいうからだ。王監督は戦術面では1流とはいえない。ミスが多く、あまりに自分の考えを貫き通す頑固者だからだ。それで勝てばカリスマ性が一段と増すのだが現実はバレンタインの変幻自在の近代メジャーリーグベースボールには歯が立たなかった。2戦まではTV放送がなかったが後半は12chで放映していた。久々の解説者の野村克也氏の解説は奥が深く説得力に満ちていて面白かった。日本の野球はアメリカよりもきめが細かいと言われるがそれは誤りだ。メジャーリーグの球団システムや独自のソフトウエアを使った戦術など日本は10年くらいは遅れているだろう。いち早くそれを取り入れたロッテが短期決戦を制したのは当然といえば当然なのだがホークスファンの私としては残念でならない。ファンが納得してくれる野球をやってくれる監督に替わるといいのだがそうもいかない。長嶋、王はいまでも野球界のシステムの中枢にいる人たちにとっては神様のような存在だから。それはオリンピックで監督に長嶋を指名したのを見れば判る。しかしそれも長くは続かない。落ちるところまで落ちて初めて新しいシステムや真の改革が始まるのだろう。王をたおしたヴァレンタインがその先駆けになってくれれば未来はある。
上質の甘さSleeping gypsy by Michael Franks 1977
2005年10月11日 音楽
甘いものは好きだ。映画も音楽もアイスもケーキも。でもあるラインをこえると下品で気持ち悪いだけのものになってしまう。そのあるラインは人によって異なるが、自分の場合は許容範囲は広めだと思う。リチャードクレイダーマンは聞けないがアンドレギャニオンならOK.スーパーのおいなりさんは甘すぎて嫌だが、家でつくるものならOK.アメリカ製のチョコはもたれるが国内産なら結構いける。マイケルフランクスのスリーピングジプシーは実に心地よく何回聞いても飽きない一生ものの輝きを放つ数少ない名盤だ。声を張り上げないあくまでジェントルなボーカル。スムーズなメロディライン。だが実はちゃんと唄える日本人は少ないであろうと思えるくらいのテンションの連続。洗練された都会的なアレンジ。Produceはトミーリピューマ、アレンジャーがクラウスオーガーマンとくれば甘さと洗練度の頂点だろう。ブラジルに思いをはせたボサノバタッチの曲が続くがアントニオカルロスジョビンに捧げたアントニオの歌が有名だ。昔日本のサーカスというボーカルグループがTVでこれを歌ったとき、歌い終わった後のインタビューで難しいと連発していた。他にジョアンドネイトに捧ぐという曲もある。他のアルバムではヴィバルディに捧げたヴィバルデイズソングという曲もあった。とにかく捧げることが尊敬の証といえるようなほんとに謙虚で優しい人柄なのだろう。ギターを弾きながら唄うシンガーソングライタータイプだがギター片手に気軽にこんな上質なメロディを生み出せたらなんて幸せだろうなと思う。松崎しげるとはレベルが違う。やはり流れてる血が違うせいだろう。
パリーグ プレーオフ
2005年10月7日 趣味明日から西武とロッテのプレーオフが始まるらしい。3戦2勝した方がソフトバンクと日本シリーズ出場権をかけて争う。5ゲーム差以上で一勝のアドバンテージがあるので、ロッテは1勝すれば上にいけるのだろうか?よくわからない。西武は勝率5割いってるのだろうか?このチームが勝ち抜いていって阪神に勝ちでもしたらペナント勝率5割そこそこのチームが日本一になるのである。ソフトバンクやロッテは40以上の貯金をしてる。それがプレーオフという短期決戦で無意味になってしまうのだ。こんな滅茶苦茶な制度がまかり通るのだから野球界もおかしなものだ。長いペナントレースの意味はなんだったのか。内心西武に勝って日本一になってもらいたいと思う。そしてこの滅茶苦茶でほとんど関心を持たれないくだらない制度をもう一度ちゃんと見つめ直すきっかけにしてもらいたい。そういえばこの間の高校生ドラフトでも前代未聞のハプニングがあった。野球界に限らず何か日本全体が欲深い人間によっておかしな方向に進んでるような気がしてならない。普通に考えれば真っ当な道をいくはずなのに外れてしまうのは其処に一部の悪人の欲が存在するからじゃないだろうか。そういった輩がいたるところ重要なポストに選ばれてしまう日本もかなり危ない気がする。
スタジオというと防音ということになる。入室する時には重い扉を2枚開けなくてはならない。しかもかなり重いのでなかなか開けた時に静止してくれない。これは仕方のないところだ。しかし1ポイントで止まることは止まる。お客さんはなかなかこのポイントを探すのが難しいようだ。この開け閉めにはくれぐれも注意していただきたい。ところでこの扉かなりの優れもので、なにが優れているかと言えばその防音性能である。ソングサイクルの場合はD40とD30の2枚だがこの数字はdb(デシベル)を指す。つまりこの2枚閉じることによって70dbの防音効果がある。これはかなりのものだ。室内で90dbで演奏していても20dbしか漏れがない。実際ラウドな音を出すBANDが演奏中に仲間の一人がトイレに出たとすると、ドアを開けた時の騒音は物凄いものがある。但しドアを閉めてもちゃんとロックしないと音はかなり漏れてくる。その小さな隙間を埋めることが優れた性能へと繋がる。2年前に3室増設した時、最終的な防音テストでかなり音漏れがみられた。これではスタジオにならない。業者がきて一日で改善処置。見た目は何も変わらない。しかし音漏れは大きく改善されていた。徹底して隙間を充填したのである。じつはこのような細かい詰めの作業が最終的な出来を左右する。これらは実にアナログ的で職人芸的な世界である。こんなことに最近は心惹かれてしまう。一時が万事なのは言うまでもないだろう。
ヘッドフォンの楽しみ
2005年10月1日 趣味前回ヘッドフォン(インナータイプ含めて)について書いたが、考えてみれば自分は結構ヘッドフォンのお世話になってきた。初めてのアパート暮らしのときは周りを気にしてヘッドフォンで1年間聞き続けたし、野外ではDATウオークマンで聞いてたこともある。その頃は自分にとって音楽そのものが輝いてた時代で好きな新譜が出るのを心待ちにしていた時代だ。ヘッドフォンで音楽を聞くという行為はある種寂しさを癒してくれるような気がする。音楽が自分の頭の中でだけ響く。その直接的な響き方に癒されるのである。それに冬は寒さもしのげるし。インナータイプはともかくヘッドフォンも個性があり音もピンキリだ。値段の高いものは確かにいい音がする。スタックスは日本が世界に誇る唯一のコンデンサー型ヘッドフォンの専門メーカーでクラシックファンを中心に人気があった。SONYの超弩級のヘッドフォンも懐かしい。現在中古市場では5万円程度で販売されているが当時は数十万円した様な気がする。ボディの大きなものは低音がゆったり響き、小さなものはタイトに響く。現在は安いものでも結構いい音がする。ケーブルが煩わしいがワイアレスもある。しかしやはり有線タイプが音はいい。住宅事情でスピーカーを使えない場合や小さい音でしか聞けない場合はヘッドフォンは良いかもしれない。その場合は是非贅沢して高級タイプを選びたい。定位の問題は解決できないが低音は充分なものが得られるし、音楽を聞いた満足感が違う。高級ヘッドフォンとCDプレーヤーで贅沢な時間が得られるのだ。秋の夜長は是非お勧めだ。